【鉄道・バス運賃】2019年10月消費税増税に伴う値上げについての情報をまとめました!
2019年10月から消費税率が8%から10%に引き上げられます。国土交通省から発表になっている全国の鉄道会社の料金改定に関する情報や、パブリックコメント実施についての情報などをご紹介します。
あわせて、横浜市営地下鉄、横浜市営バスの料金の改定についての詳しい情報もお届けします。
運賃は消費税の増税の対象か?
2019年10月から消費税の引き上げが予定されています。そもそも、鉄道やバスの運賃も消費税の対象で、普段目にしている運賃は消費税込みの金額です。
世の中で話題になっている点として、軽減税率という制度があります。軽減税率の対象商品は『酒類・外食を除く飲食料品』と『週2回以上発行される新聞』のみです。
そのため運賃は軽減税率の対象ではありませんので、消費増税のタイミングで運賃も引き上げられることになります。
全国の鉄道会社の運賃の改定率について
鉄道やバス等の公共交通機関の運賃は認可制となっており、基本的に国土交通省の認可がおりないと改定できないようです。
2019年7月に国土交通省はこちらのプレスリリースのとおりパブリックコメントの実施を発表しています。
増税時に便乗して値上げをしないようにということでしょうか、『108分の110以内の増収を前提とする』とあります。消費税の増税分の割合だけ値上げするのを認めるというスタンスのようですね。具体的に全国の鉄道事業者からの認可申請の概要として、改定率が列挙されています。
よく見ると定期と定期外で改定率に大きく差がある会社もありますが、合計の改定率は、どの会社もきれいに108分の110に対応する値上率(1.852%の値上げ)におさまっていますね。東京モノレールは、定期は値上げなし、定期外のみ値上げするというのが特徴的で目立ちます。
あくまでこの資料をもとに意見募集をして、それを審査の参考にして認可するかどうかの決定をするという流れのように思われますが、不自然なほどの改定率で申請をしている会社もないようですので、基本的には各社この申請のとおり決定するものと思います。
(追記)2019年9月5日に国土交通省はこちらのプレスリリースのとおり、申請のとおりに認可したことを発表しています。
横浜市営地下鉄の改定の申請内容について
横浜市営地下鉄の運賃の変更について、こちらの横浜市交通局からの記者発表資料のとおり国土交通大臣あてに認可申請がされています。
平均改定率は1.850%となっています。具体的には以下のとおりです。記載のない4〜12区についても同様に消費税率引き上げ相当分の転嫁を行います。
現金運賃は10円単位のため、端数処理で切り上がるかどうかで、区によって改定率が大きく異なりますね。例えば、1区は210円のままで値上げはなく改定率0%です。2区は240円から250円で改定率が4.2%程となり大幅な値上げに感じます。
一方、ICカード運賃は1円単位のためこのような大きな差異は生じておらず、どの区も同程度の改定率ですね。
現金運賃の比較表
現行運賃 | 申請運賃 | |
---|---|---|
1区 | 210円 | 210円 |
2区 | 240円 | 250円 |
3区 | 270円 | 280円 |
ICカード運賃の比較表
現行運賃 | 申請運賃 | |
---|---|---|
1区 | 206円 | 210円 |
2区 | 237円 | 242円 |
3区 | 267円 | 272円 |
通勤定期乗車券(6か月)の比較表
現行運賃 | 申請運賃 | |
---|---|---|
1区 | 43,100円 | 43,800円 |
2区 | 49,630円 | 50,440円 |
3区 | 56,110円 | 57,030円 |
横浜市営バスの改定
上でご紹介した国土交通省の資料は鉄道会社だけが記載されていますが、横浜市営バスについてもご紹介したいと思います。
こちらの資料のとおり、横浜市交通局から認可申請がされています。
具体的な改定内容は以下の通りで、平均改定率は1.830%となっています。
普通運賃の比較表
現行運賃 | 申請運賃 | |
---|---|---|
現金(10円単位) | 220円 | 220円(改定なし) |
ICカード(1円単位) | 216円 | 220円 |
通勤定期乗車券の比較表
現行運賃 | 申請運賃 | |
---|---|---|
1か月 | 9,650円 | 9,900円 |
3か月 | 27,500円 | 28,220円 |
6か月 | 52,110円 | 53,460円 |
こちらも市営地下鉄と同様、現金の普通運賃は10円単位です。そのため、現金の普通運賃は改定後も220円のままのようです。
通勤定期券は2.6%程の改定率で、やや値上げ率が大きいようです。現金運賃が改定されない分、全体の改定率を1.852%に近づけるため、定期券の料金にやや大きめの値上げを乗せたイメージでしょうか。
改定後の運賃が正式に決定しました!(2019年9月6日)
上記の通りご紹介した認可申請が2019年9月5日に国土交通省より認可され改定後の運賃が正式に決定しました。より詳細な改定内容はこちらの横浜市の記者発表資料に掲載されています。
『横浜市営バス・地下鉄がお得に利用できる一日乗車券についてまとめました』でご紹介している1日乗車券や『横浜市内の移動に便利な市営バス!お得な環境定期券制度やバス特情報も!』でご紹介しているバスの環境定期券制度については、今回は改定(値上げ)なしとのことです!
また、定期券について『運賃改定前に発売する定期券は通用開始日が 10 月1日以降でも現行運賃の金額で発売する』とのことです!
まとめ
消費税率の8%から10%への引き上げが2019年10月に迫ってきています。生活の足である鉄道やバスの運賃は残念ながら軽減税率の対象外ということで、税率引き上げ分に対応する値上げが実施されるようです。
各社の申請内容について簡単にご紹介しましたが、定期と定期外で改定率に大きな差がある会社もあります。定期券代は高額な分、値上げ幅も大きくなりますので、定期代の引き上げ分のウェイトが高い鉄道会社については要チェックです。定期券を購入するタイミングを増税前後で調整できるような人については、できるだけ増税前に購入した方がお得感がありますね。