【横浜港(大さん橋・新港・大黒・本牧・山下ふ頭)】今後のクルーズ船受入や開発計画をまとめました!

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横浜市はこちらの国土交通省プレスリリースのとおり国際クルーズ拠点に指定されており、日本を代表するワールドクラスのクルーズポートを目指しています。クルーズ船に関する横浜港の2019年以降の計画についてまとめました。

横浜港は、大さん橋・新港ふ頭、本牧ふ頭・大黒ふ頭・山下ふ頭と、現在利用中のターミナルや将来的に整備していくものも含め、多くのクルーズ船受入機能があり、2019年以降も続々と整備が進んでいきます!

主に、横浜市が発表した以下の情報をもとに、横浜港の各ふ頭の開発計画や、クルーズ船の受け入れ計画等を整理しました。

大さん橋国際客船ターミナルについて

2019年、横浜港では年間で190ものクルーズ船を受け入れる予定になっていますが、こちらの『大さん橋客船ターミナル』をメインターミナルとしています。

横浜港大さん橋国際客船ターミナル

横浜市港湾局のホームページには、横浜港に入港予定の客船の一覧も載っていますが、現在はこの大部分のクルーズ船が大さん橋に着岸しています。

大さん橋のターミナルは『横浜港の大さん橋国際客船ターミナルへ豪華客船ダイヤモンドプリンセスを見に行ってきました!』で紹介していますが、広々とした屋上のデッキ(くじらのせなか)もあり、クルーズ船を眺めに行くだけでもとても楽しめます。

近年は外国客船の寄港が増加してきており、この大さん橋だけでは、クルーズ船社が希望する受け入れが出来ていない状況のようです。

次に紹介する『新港地区客船ターミナル』が2019年秋に完成しました。新港ターミナルの完成後は受け入れるクルーズ船の分散が図れますので、現在のようなクルーズ船の受け入れができないような状況は減っていくかと思います。横浜港では『あらゆるタイプの客船受入』、『お断りゼロ』を目指しています。

なお、大さん橋は新港ターミナル完成後も引き続き、横浜港のメインターミナルとして、日本客船を中心に利用されるようです!

そのため、今後も設備の改修や更新などによる機能強化を図っていくようで、2019年度には空調、照明等の設備改修が行われる予定となっています。

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新港ふ頭客船ターミナル(ハンマーヘッドプロジェクト)について

『新港ふ頭客船ターミナル』は、みなとみらい21地区で開発が進められ、2019年10月に新しく誕生しました。

新港ふ頭客船ターミナル(2019年11月撮影)

『ハンマーヘッドプロジェクト』という事業名で、『(仮称)Yokohama Pier9』という企業グループにより開発が進められました。外国客船は主にこちらの新港地区ターミナルを利用することになるそうです。

新港ターミナルについては、【横浜港】2019年秋に完成!『新港ふ頭客船ターミナル』の情報をまとめました!の記事で詳しく紹介しています。

超大型客船が横浜ベイブリッジをくぐれない問題について

大さん橋ターミナルと新港ふ頭客船ターミナルは『横浜ベイブリッジ』の内側に位置しています。大黒ふ頭と本牧ふ頭を結んでいるのが横浜ベイブリッジです。

大さん橋から見た横浜ベイブリッジ

横浜ベイブリッジの高さは海面から55メートル程度であり、高さがこれを超えるような超大型客船はベイブリッジをくぐることができず、大さん橋や新港ターミナルに入港することができません。

近年、クルーズ船の大型化が進んでおり、特にロイヤルカリビアン 社の最大の大きさであるオアシスクラスのクルーズ船は22万トン級で、高さも55メートルを優に超えるようです。ちなみに、これより一段階小さい16万トン級のクルーズ船でもベイブリッジをくぐるのは難しいようです。

16万トン級のクルーズ船『アンセム・オブ・ザ・シーズ』

ベイブリッジが建築されたのは1989年ですので今から30年も前ですね。もう少し高めに設計しておけばこのような問題も起きなかったのでしょうが、当時の状況からすると、これほどの超大型客船が横浜港に入港する未来がやってくるとは、予測がむずかしかったのでしょうか・・・

大さん橋や新港ターミナルに停泊する超大型客船を見てみたいのですが、クルーズ船を通れるようにするためにベイブリッジを建てなおすのも現実的ではないようですので、この事実は受け止めるしかなさそうです。

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大黒ふ頭(だいこくふとう)について

現在、横浜港でベイブリッジをくぐることができない超大型客船を受け入れているのが『大黒ふ頭』です。

大黒ふ頭には2018年に使用が開始されたばかりの『CIQ(税関・出入国審査・検疫)施設』が入ったターミナルがあり、2018年に入港した『MSCスプレンディダ』や『クァンタム・オブ・ザ・シーズ』はこの大黒ふ頭に着岸しています。

大黒ふ頭客船ターミナル

2018年はこのような超大型客船は11回寄港しました。2019年は何と倍増の22回の予定です!

2018年に大黒ふ頭にCIQ施設ができるまでは、CIQ手続きはシャトルバスで大さん橋等の別の施設に移動して実施していました。大黒ふ頭から大さん橋へはバスで30分程度もかかるため、とても利便性が悪かったようです。

このCIQ施設完成後は、CIQ手続きが円滑にできるようになり、利便性が高まり、超大型客船の受け入れの増加につながったようです!

2019年4月からは、ベイブリッジの大黒ふ頭側の下層部にある『スカイウォーク』が一部解放されるようです。超大型客船が大黒ふ頭に寄港する日や、ベイブリッジをくぐって大さん橋に入港する土、日、祝日に入場できるようになります。

スカイウォークには『スカイラウンジ』という横浜港を360度見渡せる施設があり、間近でクルーズ船を眺めることができるチャンスです!スカイウォークは、2010年に利用を休止されていましたが、およそ9年ぶりに復活することになります!
スカイウォークについては『【横浜スカイウォーク】横浜港に寄港する客船見学施設が再開!2019年の開放予定日やアクセスについて』で詳しくご紹介しています。

2019年は有名な客船『クイーンエリザベス』が4月19日(金) 、4月28日(日)、5月5日(日)と3回大黒ふ頭に寄港しました。入港の際はこのスカイウォークから間近で眺めることができました。

スカイウォークからの見学会については『【2019GW】横浜港にクルーズ船が15隻寄港予定!豪華客船の見学会も実施されます!』の記事でご紹介しています。
また、2019年4月27日に大黒ふ頭で開催された客船見学会の様子を『【大黒ふ頭客船見学会】横浜港4隻同時入港の日に豪華客船MSCスプレンディダを見てきました!』でご紹介しています。

大黒ふ頭に停泊中のクルーズ船のスカイウォークからの眺め

もともと大黒ふ頭は、クルーズ船等の客船ではなく主に貨物船の利用が中心で、取り扱っている貨物の中でも自動車貨物は横浜港の主力輸出品目のようです。

自動車専用船(自動車を専門に運ぶ船)の大型化への対応や同時に停泊できる隻数を増やすため、1400メートルもの連続した自動車専用船岸壁となるよう、『岸壁改良のための事業(大黒ふ頭再編改良事業)』も着手しています。なお、先ほど記載したCIQ施設についてもこの改良事業の一環で完成したものです。

超大型客船についてもこの岸壁を利用して停泊できるようにすることで、超大型客船のさらなる受け入れ体制の強化を図っていくようです。

本牧ふ頭(ほんもくふとう)について

だいぶ先の話ではありますが、2017年12月時点の情報では、2025年に向けて『本牧ふ頭』に超大型客船に対応したCIQ施設を整備していく計画のようです。(ただし、2017年12月以降に発表された公式な情報は見当たりませんでした)

現在『大黒ふ頭』で担っている超大型客船の受け入れについては、あくまでこの『本牧ふ頭』の整備が完了するまでの暫定的な対応とのことです。

この計画通り開発が進めば、本牧ふ頭では『22万総トン級』の客船も受入対象にするとのことです。

22万トンというと世界最大の客船で、ロイヤルカリビアン社の『オアシスクラス』の大きさということになります。

もし世界最大級の客船が横浜港に入港するとなると、とても楽しみですね!

山下ふ頭(やましたふとう)について

『山下ふ頭』にも、2018年は3回クルーズ船が着岸しています。いずれの日も複数のクルーズ船が横浜港に入港していた日ですので、大さん橋で受け入れきれなかったクルーズ船を受け入れていたものと思われます。

山下ふ頭のあたりは、新たな賑わい拠点となる『ハーバーリゾートの形成』を目指して再開発の計画が進んでいます。ただし、(平成)30年代後半の利用開始を目標に開発を進めるとのことですので、再開発が完了するのはだいぶ先の話ですね。

再開発の過程で、2019年秋ごろには山下ふ頭の山下公園側に『9ヘクタール』の更地できるとのことです。
※9ヘクタールと言われてもイメージしづらいですが、1ヘクタールが10,000㎡(100×100メートル)です。よく広さを強調する手段で使われる東京ドームは46,755㎡ですので、9ヘクタールは東京ドームおよそ2個分の面積ということになります。

当初予定されていた2020年の東京オリンピックに向けて、この更地を暫定的に有効利用していく計画となっていました。。

人気クルーズ船『サン・プリンセス』によるホテルシップが計画されていました。ホテルシップとは、クルーズ船を港に停泊させホテル代わりに利用するものです。なお、オリンピック延期によりホテルシップは実施されませんでした。

他にも、当初予定されていたホテルシップと連動した賑わい創出ということで、2020年12月から『動くガンダム(GUNDAM FACTORY YOKOHAMA ガンダムファクトリーヨコハマ)』も計画されています。

カジノを含むIRの誘致計画について

山下ふ頭については、横浜市がカジノを含むIRを誘致することを2019年夏に正式発表し、大きな話題となりました。【横浜市】カジノを含むIRを山下ふ頭に誘致へ!実現に向けた課題や今後のスケジュールは?で詳しくご紹介しています。

まとめ

横浜市は、日本を代表するワールドクラスのクルーズポートを目指し横浜港における客船クルーズ受入機能の強化等を推進しています。

横浜港の各ふ頭については、下記のとおり様々なトピックがあります。

  • 『新港地区客船ターミナル』が2019年秋ごろに完成予定
  • 『大黒ふ頭』では2018年からCIQ施設が利用開始され、超大型客船の受入態勢強化
  • 『山下ふ頭』では2020年東京オリンピックの時期に合わせて、ホテルシップやそれと連動したイベント等の実施
  • 『本牧ふ頭』では、22万総トン級の客船を受入対象としてCIQ施設の整備の計画

これからの横浜港の進化が本当に楽しみで、目が離せません!

日本の港のクルーズ船の寄港回数の順位が気になる方は『日本の港湾別クルーズ船寄港数ランキング2018!横浜港の順位は?』の記事もあわせてどうぞ!

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